あなたが悪いわけじゃない。

僕はたぶん知っていた。

あなたの裏切りを

（いや、裏切りではないのかもしれない。はじめから彼女はそのために来たのだから）

だましたかったあなたがいて

だまされたかった僕がいた。

（だからこれは僕の罪）



好きです。

ずっと憧れていた。

僕にはない喜怒哀楽をもった人間の女の子。

（妬ましかった。いや、そんな感情すら僕にはなかった）

あなたに笑っていてほしくて、だまされた振りをした。

（違う。ただ勇気がなかっただけ。追求すれば離れていってしまう。一人になるのが怖かっただけ。彼女を真に思うならきっと言うべきだった。そうすれば彼女はもっと早く楽になれた）

あなたのせいではない。

だから笑って。

僕にこんなこと言う資格はないかもしれないけれど

（だって僕こそ彼女を騙していた。偽物なのに本者の振りをして）

どうか笑っていて


そして僕を忘れないで