足をひっかけられた。 頭をはたかれた。頬を抓られた。馬鹿だと言われた。チビだと笑われた。 俺はジェイドに何か悪いことでもしたんだろうか。 ルーク・フォン・ファブレの憂鬱! 最近やたらとジェイドが俺に構ってくる。構ってくるというか自分で言うのはあれだが俺、苛められているんじゃないだろうか。いきなり足を引っ掛けられて転ばされたり、譜術を使うときに俺だけ識別外して水をかけたり。うっかりしてました〜☆なんて言っていたけど絶対わざとだ。ガイ、お前もそう思ったろ? 「あ〜あれはなあ・・・」 しかもこの間なんてひどいんだぜ。俺ジェイドに聞いたんだよ。何でこんなことするのかって。もしかして俺が何かジェイドの気に触ることしたのかって。そしたらなんていったと思う!?別に貴方が何かしたって訳じゃないですが、貴方を見てるとこう、ねぇ?だってよ。何なんだっつーの!俺は何もしてねーじゃねぇか。どうしろっていうんだよ!ジェイドが俺を嫌いなのは悲しいけどしょうがない。でもあれは大人気ねぇだろ。 「いや、嫌いってルーク。旦那のアレはむしろ・・・・・・」 何なんだよ。いきなり黙り込んで。ん?うしろって俺の後ろに何かあんのか? 「誰が誰を嫌いですって?」 だからジェイドが俺・・・・・・あ、あれ?いま俺だれとしゃべってタ? 「なるほど、私が貴方を嫌いだと?」 ジェイド・・・!なんでいんだよ。いやさっきのは別に悪口じゃなくて。ほらガイも・・・っていないし!あいつ俺を置いて逃げやがった!! 「誰が、何時、そんなことを言ったのですか?」 ああ、ジェイドが微笑んでいる。これ以上ないってくらい笑ってる。キレイだ。メチャクチャキレイだ。でも何で俺こんな冷や汗かいているんだろう。やべーマジで逃げたい。 「ルーク?答えてください」 いや、だってジェイドが俺に嫌がらせばっかしてくるから。ジェイドは俺のこと嫌いなんだろうなぁと・・・・・・。 「それで貴方はどう思ったのですか」 どうって? 「私に嫌われたと、そう思ったのでしょう?そのことに対する感想は?」 感想って。普通に悲しかったよ。嫌われて嬉しいやつなんているはずないだろ。俺はジェイドが好きなのにジェイドは俺のことが嫌いなんて寂しいと思った。 「すいません。今のもう一度言っていただけますか」 え?嫌われて嬉しいやつなんているはずない? 「その後です」 俺はジェイドが好きなのにジェイドは俺のことが嫌いで寂しい?って痛!なんでいきなり頬つねるんだよ。しかもなんか機嫌上がっているし。そんなに俺を苛めんのは楽しいのかよ。 「貴方は本当に馬鹿ですねぇ」 あーもう笑うな。一体何なんだ。 |
神さま、ローレライさま、ピオニー陛下さま!
どうかこいつに分かりやすい思考回路を与えてください。
でなきゃあまりにも可哀想です。俺が。