Crazy Blossoms

200円 20P


ボンゴレ初代であるジョットは二つの能力を持っていた。
一つは先を見通す超直感。
もう一つは全ての人に愛されること
その性質の為に憎まれることに固執するジョットと、彼を憎めてしまったが為に囚われた初代霧。
「骸」と名付けられた彼が憎しみの果てに見つけたものは・・・。

という話かもしれない。
捏造しまくり。
初代霧=骸です。ジョットがヤンデレ(?)です。
一方的な愛のある暴力シーンがあります。
オチはツナ骸です。
どシリアス。

3/15春コミで発行
R15ぐらいで再版したい。



サンプル↓




 この部屋には何もない。
 この部屋と、隣接しているトイレとバスルーム。それが骸の行動できる範囲全てだ。許しなしには部屋から出ることすら出来ない。
 何もない。
 何も出来ない。
 骸がその状態にあること、それがこの男の望みなのだ。
「骸、眠ってしまったのか?」
 枕元が揺れる。男が傍に座ったのだろう。そのことに嫌悪感が湧くが、目をつぶりやり過ごす。牙をむいても喜ばれ痛めつけられるのは、もう何十回と繰り返して目に見えている。
 殺そうとした回数は両手両足の指じゃ足りない。
 逃げようとした回数はもう数え切れない。
 それら全ては失敗し、もう五年もここに居る。もはやこうして存在を無視することでしか骸は男に抵抗する術がなかった。
「骸」
 男の指が優しく骸の髪を梳く。声も指もまるで聖人のように優しく甘い。それでも骸はそれが嘘だと知っていた。
「愛しているよ」
 薄れゆく意識の中、死ねと呟いた。男が笑ったのを気配で感じ取って、骸は眉を寄せたまま眠りに落ちた。
「愛している」
 その言葉が嘘でないことが呪わしかった。