注:この話は来世パロです。
骸は綱吉(生まれ変わり)をさがして輪廻をぐるぐるまわってます。あと、綱吉が見つけやすいようにと、以前と変わらぬ見た目をしてます。
作中の彼女が綱吉なのか単に骸の勘違いなのかはご想像にお任せします。
では、ご理解いただけた方はスクロールしてくださいませ。


























 今日は転校生が来た。

「ろくどーむくろ」というらしい。
不吉な名前だなぁとあたしは思ったけど、クラスのみんな(特に女子)は顔が良かったからか、名前のことは気にしなかったっぽい。
あたしは今日も寝坊して朝ごはんを食べられなかったから、むしろ六道君の髪型がパイナップルっぽいことのほうが気になった。おなかすいたなぁ。

 先生に言われて六道君はあたしのとなりに座るように言われた。
(この時点でクラスの女子の半分に睨まれた。恨みますよ先生)
 空いてる席はあたしのとなりしかなかった。
(先週まであたしのとなりの席にいた彼は元気だろうか。月曜日にはジャビンを貸してくれるいい人だった。北海道に転校したらしいけどカニ送ってくれないかな)

 六道君はあたしのとなりの席に着くと
「教科書等ご迷惑おかけすると思いますが、よろしくおねがいしますね」
と言ってにっこり笑った。
あたしも「よろしく〜」とへらっと笑い返すと、六道君は驚いた顔をした。なんか顔に付いてるだろうかと手をやろうとしたら、いきなり抱きしめられた。

「あぁ!!会いたかったです綱吉君!!」
 誰だよ
「ちょ、ちょっと六道君!?あたし綱吉なんて名前じゃないんだけど!!」
 っていうか、苦しいんですが。物理的にも、精神的にも。
「いいえ。あなたは綱吉君です。僕には分かります。ずっと探していたんですから」
 いや、本気で痛いです。クラス中の視線が!!特に女子とか射殺さんばかりなんですが!!
「いやいやいや!!違いますから!!人違いですから!!」
 だから離してくださーい!!

ちょっと先生!なに呆然としてるんですか!!助けてください。乙女のピンチっていうか、生徒のピンチですよ!!
そんな思いをこめて担任を睨みつけると、ようやく気がついたらしい。
「あ〜六道?もう授業始めたいんだが・・・」
 そっちかよ!!あたしのことじゃないわけ!?
「おや、失礼しました。僕としたことがつい取り乱してしまって・・・・・・。どうぞ授業を始めてください」
 そう言って六道君はようやく解放してくれた。

 ふぅ、苦しかった。
いつのまにか冷や汗をぬぐおうとハンカチを探すがない。どうやら忘れてきてしまったようだ。しかたがないから諦めようとしたら、横から真っ白いハンカチが差し出された。
「あっありが」
ありがとうじゃない!あたしのとなりって六道君じゃん!!
もう関わりたくないんですけど!?

「気にしなくていいですよ、綱吉君」
だから、誰だよ綱吉って!!



「くふふ。これからよろしくお願いしますね」

 あたしはよろしくしたくないです!六道君!!





となりの席のろくどー君!!