最期はリボーンに会うと決めていた。

あいつは俺のはじまりだから、終わりもきっとあいつがふさわしい。
言いたいことがあった。言わなければいけないことがあった。



「ツナ、」

「リボーン。俺の、ボンゴレ十代目としての最期の命令だ」

「・・・・・・」



「骸を追うな」



「・・・どういうことだ」

「骸は俺が死んだ後、ファミリーを抜ける」

「あいつの戦力はバカにならねぇぞ」

「もうあいつは十分働いただろう?それにあいつは俺のものだから」


「ボンゴレにはあげないよ」


チッと舌打ちの音が聞こえた。
了承してくれたのだろう。ありがとう、と言うと駄目ツナがと言われた。変わらない様子に少し笑う。


 眠りに就いた彼に花を



「言いたいことはそれだけか」

「いいや、お前にね、お礼を言うつもりだった」

「礼・・・?」

「お前のおかげで俺は変われたから。だから、ありがとうリボーン」

小さな腕がいつでも俺を支えてきてくれた。

「・・・恨んでないのか俺を」

ああ、知っていたよ。お前が後悔しているのは。
俺から平穏を奪ってこの世界に連れてきたことを。
お前が俺を愛してくれているのを。

知っていて、それでも


「俺は、しあわせだったよ」


だから恨むことなんて決してない。

















超直感が時を告げる。
終わりのときがくる。
後悔がないなんて未練がないなんて嘘でも言えない。
それでも、もう、死ぬ気弾を撃たれても俺は変わらない。
ただ願うのは彼らの幸福だけ。

さぁ、黒い死神に別れを告げて、神様を脅迫しにいこう。


「さよな、ら  リボー、ン・・・」

「・・・・・・Buona notte、ツナ」(オヤスミ、ツナ)



最期に笑うことが出来てよかった。
痛みはほとんどなくてシャマルに感謝した。
頬に雫を感じて、リボーンが泣いているのだと気付いた。
あいつが泣いているところなんて見たことがなくて、せっかく泣いているのに目を開けられないことが少し悔しかった。



そして白のなかピストルを構える。